From:橋本公平 (大阪の事務所より)
まずは質問です。
会社のホームページづくりや運用は、誰が担当していますか?
小さい会社なら若い社員、総務や事務系の方が担当しているのではないでしょうか。中には広報やマーケティング担当者がいますが、体制の整った会社とちがい、Webに1日中かまってられないのが実情で、本業務との兼任の場合が多いようです。
では社長はどうしてる?自分はITが分からない。だからPCが得意だからという理由で「◯◯さん、よろしくね」と誰かに任せることが多いようです。たくさんのクライアントさんを見てきましたが、ほとんどが上のようなパターンです。
でも、ここに大きな間違いがあります。そして、Webにおいてもっとも重要な役割を果たせる人が登場してません。
それは誰でしょう?
「営業の人間」です。
営業とホームページって関係ないよね。そう思ったあなたは、ご注意。ホームページの役割を分かっていない可能性があります。
そもそもホームページの役割って何?
いまさらですが、そもそもサイトの役割って何でしょう?問い合わせや購入を促し、売上げにつなげるためですね。存在はしてるけど、集客もできていない、成約にもつながらない、そんなサイトは価値がほとんどないと言ってもいい。
あなたもどこかで聞いたことあると思いますが、ホームページは「24時間働く営業マン」と言われています。興味のある見込み客を集め、自社の優位性を伝え、最終的に選んでもらう。要は、営業マンの代わりになってくれる存在です。
もうお分かりですね。
サイトを「営業マンの代わりをしてくれる人」「営業部署のいちメンバー」と捉えてみてください。そうすると、ホームページに営業さんが関わっていないのが、不思議に思えてきます。
営業経験のない総務や事務方に任すというのは、「君、明日から営業行ってきてね」と無茶ぶりしているようなもの。PCが得意なのと、サイト集客が得意なのは、まったく関係ないわけです。
営業とホームページが似ている点は?
優秀な営業マンは、優秀でない営業マンにはないものを持っています。
見込み客の発見、話し方、雰囲気、セールストーク、タイミングの取り方、フォロー頻度、クロージングのうまさ、などなど。そうしたノウハウはお客さまをゲットする手段なので、それを営業マンであるホームページにも利用できるはずだと思いませんか?
営業はお客さまの気持を汲むことが大切です。お客さまの問題を把握し、自社商品がその問題の解決になることを知ってもらわなければ成約につながりません。つまり、自社の商品やサービスをいちばん知っていて、お客さまの悩みや課題も誰よりも知っている人です。
実際、ホームページは営業さんと極めて近い位置にいます。
では、ふだんの営業さんが行っている活動とWebの活動を照らしあわせてみます。
- 見込み客の目利き=電話や訪問 オプトインページ(見込み客の獲得)
- 話し方=文章のトーン、言葉づかい
- 雰囲気=デザイン・色
- セールストーク=コピーライティング
- タイミングの取り方=コールトゥーアクション
- フォロー頻度=ニュースレター、メルマガ
- クロージング=問い合わせフォーム・カート
ほんとに似てますよね。
このように、「いちばん自社の商品やサービスを知ってる人=営業マン」が、マーケティングやセールスを行うと、そのままリソースを有効活用でき、効果も発揮します。ホームページは単なる媒体であって、売上げにつなげるための一つの手段です。「ホームページを利用してるか、してないかの違いだけ」だってことがが分かりますね。
ホームページに関わるべき人は、営業と社長
これまでの説明のとおり、ホームページに営業視点が大切なのは分かりました。ホームページが営業マンのアバターだとすると、運用に営業スタッフが関わるのは必須条件となります。営業さんは1日の多くの時間外出してるので、ホームページの打ち合わせには参加しないことが多いのですが、売上げに直結しやすいホームページの重要性を知っていれば、やはり営業マンの参加は成否に影響します。
そして、もう1人抜けているのが全体を見渡せる存在です。社長の登場ですね。社長は誰よりも事業全体を把握している存在です。そして、いろいろな施策の決定権があります。社長が率先して動かないホームページは、なかなかうまくいきません。最初はヤル気だけど、リニューアル公開した時点で放任してしまうケースも多く、これもうまくいきません。社長が「あとはよろしくー」の態度をとると、社員も習って同じ意識になります。
必ずしも社長である必要はありませんが、「どうやったら売れるホームページになるか?」という視点で、ホームページ運用の体制を考えてみてはどうでしょう?