From:橋本公平 (大阪の自宅より)
ちょっと想像してみてください。
ものすごくセールスが上手で、買う気のなかったお客さんのその気にさせ、財布を開かせてしまうセールスマンがいたとします。会社ではトップ成績をおさめ、この人にかかるとどんな商品も売ってしまう。そんな人がいたとします。
あなたは休日に街を歩いていて、その人から声をかけられます。
「お忙しいところすみません。クルマ買いませんか?」
あなたは買うでしょうか?それ以前に、オマエ誰?と思いますよね。
デキるセールスマンだからといって、街中で声をかけてクルマ買いませんか?とセールスしても、怪しまれるだけで誰も買ってくれません。そのクルマがどんなに性能やデザインが良くても「欲しい!ください!」とはなりえません。
もし無料で進呈します!と言われたら、逆にもっと逃げたくなります。
モノを売るのに(当たり前だけど)絶対必要なもの
ここで圧倒的に不足している要素があります。お分かりのとおり、信用ですね。
モノやサービスの売買は、信用がベースになっています。信用がないと「この人から買って大丈夫かな」と商品の良し悪し以前に不安ばかりを感じてしまいます。こと高額商品になると、それは不可欠要素です。
初めてあなたのホームページに訪れる人は、突然商品を勧められる人に似ています。
厳密に言うと、訪問者は自発的に来ているので、比較的見込みはアリなお客さんですが、基本的に「お客さん(読み手)はあなたが書いていること、主張している中身をこれっぽっちも信用していない」という気持ちで接してくると考えたほうがいいです。訪問した時点では「信用ゼロ」の状態です。ハナから疑っています。
ホームページが信用されない理由
理由はいろいろ考えられますが、
①あなたが誰だか分からない
ほぼ(オンライン上で)初対面です。訪問者はあなたのことを誰だか知りません。知らない人からモノを買うのは、リスクが伴います。
②対面で話せない
しかも対話ができない2次元の世界で接することになります。直接会っての会話だと、相手の表情や反応などから欲求レベルを把握することができるかもしれませんが、オンラインだとコミュニケーションの情報量が、直接会うのと比べて圧倒的に少ないです。
不明点があってもすぐに質問できない。そんな情報不足の場で信用してもらわないといけないわけです。
過去に失敗してる
過去に同じような商品を購入して、期待した結果が出なかったからというのがあります。また同じ失敗をするんじゃないかと壁をつくってしまい、魅力的な商品であっても足踏みしてしまう状態です。あなたの商品で本当に効果が得られたとしても、そこに信用性のバックアップがないと、その壁を超えることはできません。
といったところが理由になるでしょうか。
疑われてるのが前提でホームページを考えるのと、信用されてると根拠なき自信でいるのとでは、コンテンツのレベルが変わってきます。信用されてると自信があると「うちの商品はいいですよ!買って!」などどセールスが強引になります。アピールばかりしていると、自分の自慢ばかりするウザい人と同じで、信用してくれません。
信用される前にしてはいけないこと
ではどうすればいいのでしょう。
答えは、、、
売り込まないこと
商品を売り込まないってどういうこと?と思われるかもしれませんが、その気持は分かります。商品を売らないからといって、なにも情報提供しないことではありません。
実はあなたのホームページに来てくれた人に「この人、私のことよく知ってる」「そんなタメになること知らなかったぁ」「この人の考え方って正しいかも」などと思ってもらうことが大切なのです。それが信用レベルを少しずつ上げていくことになります。
信用がある状態で売り込むのと、信用がない状態で売り込むのとでは、セールスの難易度に差が出て成約率が大きく変わってきます。
商品を売り込む前に、信用をつくるには?
では、商品を売り込む前に、信用をつくるにはどうすればいいのでしょう?
それはいたってシンプルです。
タメになる情報を提供して、見込み客(=将来お客さんになってもらえそうな人)に貢献することです。例えば店舗デザイン会社のホームページ。よくあるコンテンツはサービスメニューや実績、スタッフ紹介だったりします。
しかし「飲食店をオープンする前に準備すべきことまとめ」「居抜き物件の3つのデメリット。賃貸契約前に読んでほしい特徴」といった、役立つ情報をホームページでいつも提供する会社ならどうでしょうか?売り込みだけをしている会社と比べたら、信用につながりますよね。
このブログもできるだけタメになる情報を提供しています。信用をつくるための手段です。この人よく知ってて信用できるかも。そんな心理状態になってもらうのが目的です。
役に立つ情報をいつも提供していれば見込み客の知識も上がっていくので、打ち合わせでは話が早くなり(信用があるため)セールスすらあまりしなくて済みます。
まず売り込む前に信用してもらうこと
インターネット上でビジネスを展開してる会社は、とても重要なことです。あなたは売り込んでばかりいませんか?
P.S.
最初に売り込まないことと言いましたが、売り込んだほうがいい商品もあります。それは緊急性の高い商品です。ぎっくり腰の人に向かって「実はぎっくり腰は若い人にも多くなってましてねぇ、統計によると・・・」と説明したことろで「早くどうにかしろ!」と怒られます。お客さんがどういう状態かでアプローチは変わってきますが、高額や検討に時間がかかる商品の場合は、信用ベースになってきます。
P.S.
あ、ブログ名を「Webマーケティングラボ」から「ウハウハWebマーケティング講座」に変えました!