From:橋本公平 (大阪の事務所より)
自社をアピールしすぎると、同業者の反感が怖い。いろんなクライアントと接していて、そんな方は意外と多のかなと思います。
例えば整体院。施術の相性や症状レベルなど、人によってさまざまなので、すべての人を完治させることなんてできません。効果の現れる時期だってマチマチです。
だからといって「治るかどうか分かりませんが、やってみます」という先生って、あまり信用できませんよね。「大丈夫、いっしょに頑張っていきましょう」と前向きな先生のほうが、任せてみようという気持ちになります。
うちの施術方法は他と比べてそこそこ、という治療院より「うちが一番、任せろ!」と胸を張る治療院のほうが信頼できます。
同業者を意識しすぎる病
でも、うちは他と比べてそんなにスゴくないから・・・
と、いい意味では謙虚、悪い意味では気概がない言い方をします。実際に成果が出ているのに、です。
100人中100人が満足する治療院は存在しません。必ず合わない患者さんはいるわけです。100%ではないという点では、どの治療院も同じ状況なのに、そこにばかり目が行って、多くの満足している顧客の声を無視してしまいます。
これ、同業者を意識しすぎなんですね。
例えば、ライバル店がリピート率85%だけど、うちは75%。劣っているから表記できない、業界的にどれぐらいが目安なのか分からないので・・・と思ってしまう。それをどう感じるかはあなたではなくて、患者さんです。しかも業界にいる人が高低の目安を知らないなら、お客様はもっと知らないはず。さらに、お客様にとってリピート率が決め手だとは限りませんし。
もしかすると他社より劣っている部分も多いのかもしれませんが、他社のことばかり目が行って、お金を払ってくれるお客様に集中できなくなっていませんか?
勇気をもって言えるかどうか
あなたの「ツラい・痛い・重い」をなかったことにします!
というキャッチコピーの治療院があります。これを言うにはちょっと勇気がいりますよね。はっきり宣言しているので。怖がりの人は「なかったことにできない人もいるので、この表現は・・・」という思考になりがちです。
でもこれを読んで、じゃあどんな症状の人でも絶対治るのだな、と思う人はいったい何人いるのでしょうか?いたとしても知れてる数でしょう。逆に、そこまで自信があるのだな、と感じる人のほうが多いはず。
特に形の見えにくいサービスの場合、顧客は価値が見えにくいため、「どれだけ勇気を持って言い切れるか」が大切です。もうろんウソはいけませんが、事実にもとづいた自信や宣誓を胸を張って言い切る人には、言い切れない人よりお客様が寄ってくる。それは想像できると思います。
なぜそこまではっきり言い切る必要があるのか?
それは、先ほどの自信の現れによる信頼がひとつ。2つ目は自分へのプレッシャー。そして最後は差別化です。
「これまでの治療院は、◯◯が問題でした」
「うちの◯◯は、他のお店と違います」
「なぜマッサージでは肩こりは治らないのか」
「いろんな治療院では改善しなかった人が最後にたどりつく駆け込み寺です」
上の例はすべて競合店をテコに、優位性をつくろうとしています。違いを伝えるには比較が必要なので、対競合店でアプローチしやすいわけです。はっきり違いを知ってもらうためには、この「言い切る」ことがポイントになります。
勇気を持って言うために、裏付けを用意する
さっきの例、『あなたの「ツラい・痛い・重い」をなかったことにします!』のメッセージですが、言い切っている点は気持ちいいし、頼もしさを感じます。
でも、このメッセージだけを切り取ると、自信過剰とも思わるかもしれません。勇気はいいのですが、やはり説得力を高めるためにのバックアップ材料が必要ですね。
つまり証拠です。
恐る恐るな人は証拠が不十分か、裏付けはあるけど整理せず明確にしていないかのどちらかです。お金を払ってくれるお客さまは存在しているのだから、自信を持って発するだけの素材(事実・統計・実例・物語・証言など)はすでにストックされているはず。
棚卸ししてまとめてみてはどうでしょう。
でもやっぱり踏ん切りが付かない?では、こうしてみては?
それでもやっぱり、言い切ってしまうのはちょっと心配・・・。そんな人に使ってほしいのが、
お客様に代わりに言ってもらう。
です。
「ツラさがなくなりました。」と言ってもらえれば、自分が発した言葉ではなく、第三者が勝手に評価してることになります。お客さんが言ってるんだから、と間接的なクッションになります。
例えば、
自らがアピールすると、
「他の治療院はぜんぜん効果ないですよ。うちに来ればすぐにカラダが軽くなりますよ」
と少し挑発的になりますが、
これをお客様に言ってもらうと、
「これまでの治療院ではぜんぜん効果がなかったけど、こちらではすぐにカラダが軽くなりました。」
と、一個人の感想だけど、アピールしてることになりますね。
「お客様の声」を集めるときに気をつけたい5つのポイントは、過去にこちらで解説しています。参考にしてみてください。