From:橋本公平 (大阪の事務所より)
ホームページを運用している方なら「集客ができていない、もっと低予算で新規客を・・・」といった悩みは誰もが持っています。先月は100件の受注があったが、今月はたったの50件だ。このままではヤバイなぁ。そして、もっと集客に力を入れようと広告投入を増やして、SEO対策を始める、、、。
集客はマーケティングにおける大きな課題のひとつ。めちゃくちゃ重要で売上げに影響するどころか、事業の根底を支える要素です。ただ、みんな集客にばかりに目が行きすぎて、他にやるべきことやらず、もったいないことをしています。
カンタンに売上げをつくってくれる。その存在とは・・・
実は多くの方は、カンタンに売上げに直結する人を軽視する傾向があります。集客もいいけど、こっちも力を入れていこうよー、とアドバイスしたくなるそれは何でしょう?
最初に答えを言っちゃいます。
リピート客の確保です。
(あー知ってるし、力をいれてるよ、という人はこれ以降は読まなくても大丈夫です。)
ビジネスのアウトラインは、
- 見込み客を集める
- お客さまになってもらう
- 繰り返し買ってもらう
たったこれだけです。
ビジネスは掛け算だから、集客ばかりがんばっていてもリピートが0ならば、ビジネスは成り立ちません。トヨタだって、docomoだって、近所の整骨院だって同じです。ネットで事業がうまくいっている会社は、リピートの重要性をよく知っていて、その施策に力を入れています。
得意先まわりをしない営業ってある?
営業を例にしてみましょう。
リアルで行っている営業活動は、主に新規客を獲得する営業と、得意先まわりの2種類です。例えば、新規客への営業に100%力を入れ、得意先をしない会社を想像してみてください。あり得ないですよね。
これがいざネットの世界になると、相手の顔が見えづらいためか、軽視してしまう。1度買ってもらったお客さまにフォローしない、定期的な連絡もしない・・・。リアルな営業でやっていることと、ネットでの行動がぜーんぜん違うわけです。リアル営業もネットと同じ対応してたら、会社は急速に傾きます。
多くのホームページ、とりわけ伸び悩みのネットショップは、「リピート客を大切に扱う」ことの意識が薄い。新規客の獲得のために広告に力を入れているショップは多いけど、リピートになるととたんに何も手を打たないケースが多いです。
事業の売上げの多くは、リピート客がもたらしているはずです。ホームページも既存客を大切に扱うことで、売上げの基盤ができます。
リピート獲得は新規獲得より、5〜7倍カンタン
なぜリピート客からの売上げのほうがカンタンなのでしょう?
それは、一度財布を開いてくれてるから。商品を買うことは、失敗しないか?後悔しないか?この店は信用できるか?といった、なにかしらのリスクが伴います。財布を開くということは、そのリスクより商品を手に入れることで得られるメリットのほうを選んだことになります。あなたの会社や商品、サービスを「良さそう」と感じた証拠です。
友達で言えば、初対面でぎこちなかった関係が、打ち解けて仲よくなるイメージです。このように、ちょっと気心知れた人からは、もう一度買いたいと思うもの。
リアルの営業だって同じです。得意先を回って「最近どうですか〜」と先日納品した商品の疑問や調子を聞いたりします。そうすると、別の製品が古いので新型を考えてる、みたいな相談が出てきます。信用と安心がすでに構築されているからリピートが得られるわけです。
想像してください。
リピートがなければ、新規客のみを必死に集めつづけなければいけません。美容院のお客さんがすべて1回きりだったら、想像するだけで恐ろしいですよね。これはザルに水をためようとするのと同じ。入れても入れても流れ出ていく。流出を止めるには、下に桶を置けばいい。お客さまになってくれた人を、なるべく出て行かないように食い止める施策が必要になるわけです。
もちろん新規客を獲得しつづけないと、事業は傾きます。どんな大企業だって、かならず既存客は去っていくからです。でも、リピートが多ければ多いほど売上げが安定するし、新規客の獲得に1発勝負で広告を出すといった博打も必要なくなります。
マーケティングの世界では、
「リピート獲得は、新規獲得より5〜7倍はカンタン」
と言われています。
1度目を買ってくれるのは難しい。2度もちょっと難しい。でも、3度、4度以降になると、ビックリするほどカンタン。そこまでいくと、ロイヤルカスタマーとなり、つねに売上げ貢献の存在になってくれます。
具体的にどんなことすればいいの?
まったくコンタクトをとっていない方であれば、いちばん低予算ですぐに実行できるのが、メルマガです。ネットショップであれば、ほとんどのシステムが配信機能を持っているし、通常のホームページであればメーリングリストをつくって、定期的に配信できます。
あとはニュースレターでしょうか。印刷なんかせずに白黒の原本を自社でコピーすれば、低予算でできます。
記事内容のポイントは、売り込まないこと。
お客さまは売り込まれるのを嫌がります。メルマガやニュースレターはお客さまとの関係性をつくる・維持するためのものです。お客さまに有益になる情報を提供し、喜んでいただく。それを目的にしてください。といっても、まったく売り込みがなければ売上げに直結しませんね。7:3か8:2ぐらいの割合でアピールするのをおすすめします。メルマガなら本文の最後のほうに、少しリンクを貼るのもいいかもしれません。
半月のテストメルマガで、70万の売上げに
ぼくのクライアントのネットショップは、売上げが順調で新規客もどんどん増えています。でも、リピート回数が少なかった。それも当然、フォローメールやDMなどでまったくコンタクトを取っていませんでした。すごくもったいないことをしていたので、リピートの掘り起こしを行うことになりました。
まずはテスト期間を半月ほど、毎日メルマガを送りました。どうなったか?
なんと、70万ほどの売上げになりました。
なぜこんなに効果が出たのでしょう?
お客さまは忘れやすい
なぜそんなに売上げにつながったのか?もっとも大きな要因は、
「連絡をくれたから」これにつきます。
- 連絡をくれたから思い出した。
- 連絡をくれたから、クリックしてみた。
- 連絡をくれたから、必要なものを思い出して買った。
あなたも経験があると思いますが、特にオンラインでも買い物は、どこでその商品を買ったのかを忘れがちです。店舗名なんか覚えてません。リアル店舗での実購入とちがい、オンライン上は買い物をする実感が希薄なので、そもそも記憶に残りにくい。
「お客が離れていく原因の68%は、店から連絡がなかったから」とアメリカのマーケッターであるダン・ケネディは言っています。
つまり、店を忘れるに加えて、大事にしてくれない、ないがしろにされていると感じているのです。マメな男がモテるのも同じで、定期的に連絡を取って、忘れさせない、大事にしてくれてると感じてもらうことは極めて大切です。
かなり昔のお客さまでも、確率は低いですが連絡する価値はあります。むかし仲が良く毎日のように遊んでいた友達がいて、何年も疎遠になっていたけど、久々に連絡をしたことがきっかけで、また遊ぶようになった。そういうことが起こりえます。
あなたは既存客をないがしろにしていませんか?
そう感じた方は、まずコンタクトを取ることから始めてみてください。