課題・問題点
無名ブランドのオリジナル商品は、
すぐには売れない。
優名ブランドの商品は、ちょっと集客すれば売れてしまう可能性が高い。なぜなら、もともと知ってる商品だから。安売りすればその結果はあきらかで、買うべきかどうかお客さまはすぐに判断できます。つまりネームバリューの効果です。
一方、無名ブランドの商品はブランドイメージの蓄積がなく、周知されていません。さらにオリジナル商品となると、信用性の低さが購買リスクにつながります。
そんなブランドは、どう戦略を立てていけばいいのでしょうか?
戦略・企画
無名ブランドを浸透させていくには
無名ブランドの商品は一般的に知られていないので、すぐに順調な売上げに結びつきません。しかもマーケティングにかける費用が充分かけられない場合、やはり時間をかけて育てていく必要があります。クライアントの場合、どのようなことを行っているか、4つだけ紹介します。
ターゲットをしっかり絞る
大手は「みんな」に宣伝できるだけの資本力や人的リソースがありますが、クライアントのような個人経営の場合、そうはいきません。
ここでターゲットを絞る、商品をセグメントすることが大切になります。「みんなが好きなもの」より「この人だけが好きなもの」を目指すことで、刺さりやすいメッセージを発することができ、マーケティングのムダが抑えられます。
情報過多の時代、見込み客に振り向いてもらう必要があります。ターゲットの絞り込みは、あらゆる中小企業に必須の方策です。
ブランドシンボルになる商品をつくる
2つ目は「◯◯◯といえば、このブランド」とイメージされるような商品をつくることです。要は目玉商品ですね。
飲食店はよく目玉となる定番メニューをつくり、集客を強化しています。器から飛び出るぐらいに具を盛った海鮮丼とか、テレビで見たことないですか。お客さんはそれ目当てに来店するし、クチコミでも広がりやすい。店名とメニューが強く結びつくと、そこに特定のイメージができます。
「◯◯◯といえば、このブランド」と連想してもらえやすくなるわけです。
他社が面倒くさいことをする
他社が面倒でやってられないことを敢えてする方法です。クライアントの例で言うと、カスタムオーダーです。既成品は自動販売機のようにカゴに入れて購入することができますが、カスタムオーダーの場合、お客さまの要望を聞く、仕様・デザインを確認してもらう、制作する、さらに確認してもらう、のプロセスが必要になり面倒です。
そこそこの会社は多くのお客さまを相手にしているので、このような1人の要望に耳を傾けたサービスは、コストが合わず手を出しにくい。小規模でやっているからこそ、面倒だけであえてすることで、大手が拾えないニーズを拾うことができます。
事実、このクライアントの注文は、カスタムオーダーがメインになっています。
ホームページだけに頼らない
ホームページに頼らないひとつの施策としては、展示会への出店です。クライアントは月1回数日のペースで、定期的な展示会に出店しています。
実物を手にとって確認してもらえるだけでなく、商品への説明もお客さまに直接できるので伝わりやすい。手作業の実演により、ていねいなモノづくりの姿勢を見せることもできます。しかも展示会は収益を上げなら宣伝もできる一石二鳥のメディアです。その場で商品を買わなかった方から、後日お問い合わせをいただくことも多くなりました。